DではC++やJavaと同じようにテンプレート化された関数を定義できます。 つまり任意の型で動作するよう関数本文内の式をコンパイルする ジェネリックな関数またはオブジェクトを定義できます:
auto add(T)(T lhs, T rhs) {
return lhs + rhs;
}
テンプレート引数T
は実際の関数引数の前の括弧内で定義されます。
T
は!
演算子を使い関数が実際にインスタンス化される時にコンパイラによって置き換えられるプレースホルダです:
add!int(5, 10);
add!float(5.0f, 10.0f);
add!Animal(dog, cat); // コンパイルされません; Animalに+は実装されていません
関数テンプレートにセットされる引数には2種類あります。 最初の1つはコンパイル時の引数、2つ目は実行時の引数です (テンプレート化されていない関数は実行時引数のみで良いです)。 1つ以上のコンパイル時引数がその関数が呼ばれた時指定されていなければ、 コンパイラは実行時引数の型のリストから予測を試みます。
int a = 5; int b = 10;
add(a, b); // Tは`int`と推論される
float c = 5.0;
add(a, c); // Tは`float`と推論される
関数はインスタンス化のときfunc!(T1, T2 ..)
文を使って示される任意の個数の
テンプレート引数を持つことができます。
テンプレートパラメータはstring
や浮動小数点数などの任意の基本型にできます。
Javaのジェネリクスと違ってDのテンプレートはコンパイル時専用で、 実際に関数が呼び出されるときの特定の型のセットに合わせた高度に最適化されたコードが生成されます。
もちろん、struct
、class
、そしてinterface
型もテンプレート型として定義できます。
struct S(T) {
// ...
}